政治資金パーティー券の購入費用
税理士 林 俊一のコラム(第75回)
政治資金パーティーとは、「対価を徴収して行われる催物で当該催物の対価に係る収入金額から、当該催物に要する経費の金額を差し引いた残額を当該催物を開催した者又はその者以外の者の政治活動に関し支出することとされているもの」をいいます。(政治資金規正法8条の2)
法人がした政治団体に対する拠出金については、税務上、
「事業に直接関係のない者に対して金銭、物品等の贈与をした場合において、それが寄付金であるか交際費等であるかは、個々の実態により判定する」
こととされていますが、金銭でした贈与は原則として寄付金とすることとされています。
パーティー券の中には、パーティーに係る実費分である交際費部分と利益分の寄付に当たる部分が混在していると考えられますが、その区分が明らかにできない以上政党等に対する政治献金とみて寄付金と処理するのが一般的です。
なお、政党等の寄付については、法人税法上、その他一般の寄付金として扱われます。
その他一般の寄付金の損金算入限度額は、
(資本金等の1000分の2.5+所得の金額の100分の2.5)×1/4まで
となっており、損金算入制限があります。