林 俊一 - ライブラリー

役員報酬の改定時期について

税理士 林 俊一のコラム (第12回)

3月決算の皆様は、決算業務でお忙しい時期に入っていることと推察いたします。
この機会に役員報酬を改定したいと思われている社長様もおられることと思います。
役員報酬の損金算入には厳しい要件が税法で定められておりますので注意が必要です。

役員報酬の損金として認められる要件は次のとおりです。

  • その支給時期が1月以下の一定の期間ごとに支給していること
  • 毎月の支給額が同額であること
  • 改定の時期は事業年度開始の日から3か月以内であること
  • 期中の増額、減額は原則として禁止されている

通常であれば、決算期から3か月以内に開催される定時株主総会の決議を経て改定し、その後事業年度終了の日まで同額であることが必要です。
a0002_001222.jpg具体的には、通常6月分から改定後の金額となりますので、期首に遡って改定することはできないことになっております。
なお、特例として①役員の職制上の地位の変更やその役員の職務の重大な変更(臨時改定事由といいます)②経営の状況が著しく悪化したことその他これに類する理由(業績悪化改定事由といいます)があるときは、期中でも認められることがあります。
ただし、具体的に説明できる資料を整備しておく必要があります。
ご不明な点は、当事務所までお気軽にご相談ください。

岩見沢事務所 所長 税理士 林 俊一