非課税所得(2)
税理士 柏樹 正一のコラム(第38回)
今回は、非課税所得のうち、実費弁償的な性格に基づくもの、二重課税の防止に基づくもの、
障害者等の税負担の軽減及び貯蓄奨励策に基づくもの、その他のものについて紹介します。
3.実費弁償的な性格に基づくもの
労務の対価とされない実費弁償的性格に基づく
非課税として、次のものがあります。
①通常必要と認められる給与所得者の出張旅費、
転勤旅費など
②通常必要と認められる給与所得者の通勤手当
(月額15万円が限度)
③給与所得者が受ける職務の性質上不可欠な給付
4.二重課税の防止に基づくもの
相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するものは、相続税、
贈与税との二重課税を防止するため非課税とされています。
なお、法人からの贈与は、一時所得等として課税されます。
5.障害者等の税負担の軽減及び貯蓄奨励策に基づくもの
①障害者等の少額預金の利子所得等及び少額公債の利子(各元本の合計額は350万円まで)
②勤労者財産形成住宅貯蓄及び勤労者財産形成年金貯蓄の利子所得等
(両者の預入合計額は原則として550万円まで)
③貸付信託の受益権等の譲渡による所得
6.その他のもの
①オリンピック又はパラリンピックにおける成績優秀
者を表彰するものとして交付される金品
②非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び
譲渡所得 (NISA)
③宝くじの当せん金
④スポーツ振興投票券(toto)の払戻金