非課税所得(1)
税理士 柏樹 正一のコラム(第37回)
非課税所得は、所得税法及び租税特別措置法のほかその他の法律に規定されており、
趣旨別に分類すると、
①社会政策的配慮に基づくもの、
②公益的な目的に基づくもの、
③実費弁償的な性格に基づくもの、
④二重課税の防止に基づくもの、
⑤障害者等の税負担の軽減及び貯蓄奨励策に基づくもの、
⑥その他のもの、に整理されます。
1.社会政策的配慮に基づくもの
所得税は、担税力に応じて課されるよう措置
されていますが、次のような生活用品の売買による
所得や損害賠償金、遺族年金などの社会政策として得た所得は非課税となります。
①家具、什器、衣服など生活に必要な動産の譲渡による所得(貴金属、宝石、書画、骨董などで
1個又は1組の価額が30万円を超えるものは除く)
②授業料などの学費に充てるためなどに給付される金品
③心身又は突発的な事故により資産に加えられた損害に基因して受ける損害保険金、損害賠償金、
見舞金など
④遺族年金、傷病賜金、増加恩給など
⑤雇用保険、健康保険、国民健康保険の保険給付など
⑥生活保護のための給付
2.公益的な目的に基づくもの
文化功労者年金、学術又は芸術奨励として交付され
る金品、ノーベル賞として交付される金品は非課税
となります。
非課税所得のうち、次のものは、次回紹介します。
3.実費弁償的な性格に基づくもの
4.二重課税の防止に基づくもの
5.障害者等の税負担の軽減及び貯蓄奨励策に基づく
もの
6.その他のもの