確定申告の間違いに気づいたら
税理士 柏樹 正一のコラム(第16回)
所得税の確定申告書を提出した後に、もし間違いがあったことに気づいたら、正しい内容に訂正しましょう。
間違いに気づいたのが3月15日の申告期限前であれば、先に提出した申告書に還付金が記載され、既に還付の処理が行われていたような場合を除き、期限内に正しい内容の申告書を作成して再提出すれば、差し替えられます。
間違いに気づいたのが申告期限後であれば、当初の申告で税額を多く申告していたときは、「更正の請求書」を提出して、納め過ぎていた税額を返してもらうことになります。
更正の請求をできる期間は、申告期限から5年以内となっています。
一方、当初の申告で税額を少なく申告していたときは、「修正申告書」を提出して追加の税額を納付することになります。
修正申告は、税務署から申告額の更正を受けるまではいつでも提出できますが、3月15日の法定納期限の翌日から納付する日までの期間について延滞税の計算の対象となりますので、間違いに気づいたら、できるだけ早めに申告・納付することをおすすめします。
また、修正申告をしたり、税務署から申告額の更正を受けたりすると、加算税がかかりますが、税務署の指摘を受ける前に自主的に修正申告をすれば加算税はかかりません。