贈与税の申告内容の開示請求
税理士 柏樹 正一のコラム（第10回）
相続税の申告に当たっては、相続開始前３年以内に贈与を受けた財産の価額又は相続時精算課税を適用した贈与財産の価額を加算して相続税額を計算しなければなりません。
これらの贈与財産がある場合で、相続人間の連絡が不十分なときなどは、正しい計算ができないおそれがあります。
そこで、相続又は遺贈により財産を取得した人で、相続税の申告又は更正の請求に必要なときには、他の相続人等が被相続人から受けた、相続開始前３年以内に取得した贈与財産又は相続時精算課税の適用を受けた贈与財産に係る贈与税の申告書に記載された贈与税の課税価格の合計額について、被相続人の死亡した年の３月１６日以後、税務署長に贈与税の申告内容の開示請求をすることができます。
また、開示に要する期間は、開示請求をしてから２か月以内となっています。
相続税の申告に際し、何らかの事情で、これらの贈与事実の確認が必要な方は、開示請求されることをおすすめします。
詳細は、国税庁ホームページでご確認ください。