太陽光発電設備の工事負担金の取扱い
税理士 林 俊一のコラム(第40回)
太陽光発電設備により発電した電力を電力会社に供給するためには、電力会社の電気供給設備に太陽光発電設備を接続する必要があります。
これに伴い、電力会社の電気供給設備を新たに設置又は変更する場合には工事費用が掛かります。
工事費用については、電力会社との間の契約に基づき売電事業者が負担する場合があります。
売電事業者が負担する工事費用(工事負担金)については、税務上次のように取扱うこととなります。
『工事負担金については、繰延資産として資産計上し、償却期間に応じて償却することとなります。』
※繰延資産とは、会社が支出する費用で、その支出の効果が1年以上に及ぶものをいいます。
1.工事負担金が繰延資産となる理由
工事負担金は売電事業者にとって「自己が便益を受けるために支出する費用」で、
その支出の効果が1年以上に及ぶものとして税務上、繰延資産となります。
2.償却期間について
原則として電気供給設備の耐用年数や電力会社との契約期間等を基に合理的に見積ることと
されています。