「たばこ税」が引き上げられます
税理士 林 俊一のコラム(第29回)
たばこの税率は、紙巻きたばこの本数当たりで決まっています。
①国たばこ税 ②たばこ特別税 ③道府県たばこ税 ④市町村たばこ税が課されております。
代表的な紙巻きたばこの1箱20本入りの税額は、上記の①~④の合計で244.88円となっております。
しかしながら、旧3級品と言われる紙巻きたばこ【「わかば」「エコー」「しんせい」「ゴールデンバット」「ウルス」「バイオレット」の6銘柄】については、1箱20本入りのたばこで合計税額116.24円という特例税率となっております。
何と税額差は128.64円(244.88円―116.24円)となります。
ところが、2010年度税制改正(たばこ税増税)後、旧3級品は、銘柄別売上で上位10位以内に入るほど伸びてきているようです。
このため、他のたばこの税率との整合性を図る必要から、平成27年度税制改正により、旧3級品の紙巻きたばこに係る国及び地方のたばこ税の特別税率について、平成28年4月1日から平成31年4月1日までの間、段階的に税率を引き上げることによって廃止されることとなりました。
※各年度のたばこ1箱当たりのたばこ税額と引き上げ額
現在 ~116.24円
平成28年4月1日~136.24円/箱 +20円/箱
平成29年4月1日~156.24円/箱 +20円/箱
平成30年4月1日~186.24円/箱 +30円/箱
平成31年4月1日~244.88円/箱 +58.64円/箱
わかば、エコーなど旧3級品の紙巻きたばこは、高齢者が多く愛用されていると思われますが、愛煙家にとっては残念な引き上げとなってしまいました。