輸出物品販売場(免税店)制度の改正について
税理士 林 俊一のコラム(第18回)
輸出物品販売場(免税店)を経営する事業者が、外国人旅行者などの非居住者に対して
物品を一定の方法で販売する場合には、消費税が免除されます。
これが輸出物品販売場制度です。
今回、平成26年度税制改正により、免税対象物品の範囲が拡大されております。
食品類、飲料類、薬品類、化粧品類等については、これまで免税販売の対象外とされて
いましたが、その外国人旅行者に対する同一店舗における1日の販売額の合計が
5千円超50万円までの範囲内の消耗品については販売方法の条件付きで免税販売の対象と
されました。
適用開始時期は平成26年10月1日以後に行う課税資産の譲渡等です。
この背景には、外国人旅行者の増加を図るとともに訪日外国人の旅行消費を拡大することにより、
我が国の経済成長や地域の活性化を図る目的があるようです。
また、今後、人口減少、少子高齢化が見込まれる中、急速に成長するアジアを初めとする世界の観光需要を取り込むことは非常に重要な施策になりうると考えられているようです。
訪日外国人旅行者数が増加し、旅行消費額も増加することにより、政策目標が達成され、日本経済が活性化されることを願うものです。