消費税の軽減税率制度その4
税理士 林 俊一のコラム(第66回)
軽減税率制度になりますと、税率ごとに売上げ及び
仕入れを記帳し、これを基に、税率ごとの課税売上げに係る消費税額及び課税仕入れ等に係る消費税額を計算することになります。
そこで、税額計算の方法について説明します。
(1)税 率
平成31年10月1日から、消費税等の税率は次のとおりとなります。
標準税率⇒消費税7.8%+地方消費税2.2%=10.0%
軽減税率⇒消費税6.24%+地方消費税1.76%=8.0%
(2)納付税額の計算方法
消費税額=課税売上げに係る消費税額―課税仕入れ等に係る消費税額
地方消費税額=消費税額×78分の22
納付税額=消費税額+地方消費税額
(3)課税売上げに係る消費税
課税売上げに係る消費税額は、軽減税率分と標準税率分とに区分した課税標準額にそれぞれの
税率を掛けて計算したものを合計して算出します。
①軽減税率分の課税 {軽減税率の対象となる
売上げに係る消費税額=課税売上げの合計額(税込み)×100÷108}×(6.24÷100)
②標準税率分の課税 {標準税率の対象となる
売上げに係る消費税額=課税売上げの合計額(税込み)×100÷110}× (7.8 ÷100)
③ 課税売上げに係る消費税額=①+②
(4) 課税仕入れに等に係る消費税額
一般課税における課税仕入れ等に係る消費税額は、税率の異なるごとに区分した消費税額を
計算し、それらを合計します。
課税仕入れ等
に係る消費税額=課税仕入れ合計額(税込み)×(6.24÷108)又は(7.8÷110)