高橋 徹 - ライブラリー

税務関係書類の押印廃止、確定申告書も押印不要に

税理士 高橋 徹 のコラム(第31回)

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 令和2年12月21日に「令和3年度税制改正の大綱」が閣議決定され、「税務関係書類の押印廃止」がいよいよ動き出すことになります。
  具体的には、提出者等の押印をしなければならないこととされている国税関係書類について、一定の税務関係書類を除き押印を要しないこととするというもので、地方税関係書類についても原則として押印を要しないこととされます。

 ここでいう「一定の税務関係書類」とは、
(1)担保提供関係書類及び物納手続関係書類のうち、実印の押印及び印鑑証明書の添付を求めている
    書類
(2)相続税及び贈与税の特例における添付書類のうち財産の分割の協議に関する書類

 押印不要の対象には、所得税の確定申告書や法人税申告書、消費税申告書、相続税申告書をはじめ各種届出書も含まれているため、大きな影響があると思われます。

 この押印原則不要の改正は、令和3年4月1日以後に提出する税務関係書類について適用することとされていますが、税制改正大綱の注意書きには「改正の趣旨を踏まえ、施行日前においても、運用上、押印がなくても改めて求めないこととする」とされていますので、今年の確定申告における税務関係書類に押印がなくても認められることとなります。
 

岩内事務所 所長 税理士 高橋 徹