路線価によらない相続税の申告(土地の評価)
税理士 高橋 徹 のコラム(第7回)
通常、相続税を算定する際の土地の評価は国税庁が毎年7月初旬に公表する路線価(相続税評価額)を基に計算します。
路線価は毎年1月1日時点の評価を基に、地価公示価格の80%の水準で決定されますので、通常売買取引時価を上回ることは無いとされています。
しかし、不動産には個々に特殊な事情や様々な形状等があるため、路線価評価よりも低い価格でしか売れないこともあります。この場合には一定の条件の基に売買価格による相続税の申告が認められる場合があります。
イ 課税時期(相続開始日)と譲渡時期との時間差があまりないこと。
ロ 売却価額が適正であると認められること(納税資金確保のために売り急ぎがあった場合や、親族や主宰する同族法人に売却したなどの事情があり、その売買価額が適正なものといえない場合は除かれます。)。
また、路線価に基づかない土地の時価申告については、不動産鑑定士による鑑定評価額による申告が認められるケースもあります。
岩内事務所 所長 税理士 高橋 徹