青木 崇典 - ライブラリー

偽装一人親方 入場禁止に

job_daiku_wakamono.png

国土交通省は、一人親方対策を強化するために「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」の改定案をまとめました。

ガイドラインのざっくりとした内容は「実態は雇用している技能者を一人親方として偽装している下請けに対し、雇用契約を結ぶように元請に指導を求める。」というものになります。これにより2022年4月より上記ガイドラインの指導に応じない場合は、偽装した一人親方を抱える下請けの現場入場が禁止されることになります。

「偽装一人親方」とは実態が「労働者」に該当する者について外注という外観を作り出し、「一人親方」を偽装することをいいます。

雇用関係で働く者は「労働者」としていくつかの法律(雇用・労災保険、社会保険に関する法律や労働基準法等)で保護を受けることができます。しかし一方で一人親方は「労働者」ではないので一人親方の外観を作出された者は、原則、労働者が受ける法律の保護がされないことになってしまいます。この点が偽装一人親方の問題点となります。

このような問題が建設業界で多発しており今回のガイドラインが策定されることとなりました。

実際に一人親方として事業を行っている者と請負契約に基づき業務を依頼している場合でも、就労の実態によっては偽装一人親方(労働者)と判断されてしまう恐れもありますので注意が必要となります。

労働者に該当するかについての判断方法は「請負、委任等の契約形式や当事者の意思にとらわれず、就労の実態にそくして客観的に判断される。」となっております。

詳細な判断はこちらまで