投資の利益が非課税になる節税の話をご存じですか?
「 税理士 古御堂 弘のコラム (第4回) 」
7月の参議院議員選挙は「アベノミクス」を前面に戦いを展開した自民党の圧勝でした。にもかかわらず株式市場の反応は、自民党の勝利がある程度予想されていたためか22日に若干の値上がりする程度で、その後は上がったり下がったりでパッとしませんね。でも、衆・参「ねじれ」の解消で成長戦略が円滑に具体化していくことを期待してか、市場関係者の今後の見通しは株高を予想する声が多いということです。
平成25年度税制改正では投資を通じて家計の資産形成を促す制度のひとつとして、平成26年1月から始まる「少額投資非課税制度」(NISA=ニーサ)を導入しました。個人投資家が証券会社や金融機関に専用口座を開き、そこを通じて株式や投資信託を購入した場合、株式の売却益や配当に掛かる税金が非課税になる制度です。
現行の株式の売却益にかかる税率を20%から10%に軽減する証券優遇税制が平成25年末で終わるのに伴って新たに導入されるものです。
制度の概要
制度対象者:20歳以上の日本国内居住者
非課税対象:上場株式など、公募投資信託の配当や譲渡益
非課税投資枠:新規投資額で年間100万円が上限 (最大500万円)
非課税期間:最長5年間(※期間終了後、新たな非課税枠への移行による継続保有が可能)
投資可能期間:平成26年~平成35年(10年間)
口座開設数:1人につき1口座
詳細については金融庁のホームページを参照にしてください。
なお、口座開設申請の受付は10月から各税務署で行われますが、金融機関や証券会社では勉強会やセミナーを開催していますので、口座開設前に「少額投資非課税制度」(NISA=ニーサ)の活用法をじっくり勉強してみてはいかがでしょうか。
岩見沢事務所 所長 古御堂 弘