「マイナンバー制度」について (その5)
税理士 古御堂 弘のコラム(第27回)
☆マイナンバーの取得
平成27年10月からマイナンバーが通知された以降は、マイナンバーの利用開始以前であっても、事業主は従業員等から番号を取得することが可能です。
例えば、本年12月の年末調整時に「平成28年分の給与所得者の扶養控除等申告書」へマイナンバーを記載して提出してもらうことができます。
☆本人確認
マイナンバーを取得する際は、正しい番号であることの確認「番号確認」と現に手続きを行っている者が番号の正しい持ち主であることの確認「身元確認」が義務づけられています。
1 本人確認の方法
①「個人番号カード」があれば、番号も写真も付いているので、「番号確認」と「身元確認」を合わせて一度にできます。
②個人番号カードがない場合には、「通知カード」や「住民票の写し」で「番号確認」をし、「写真付きの運転免許証やパスポート等」で「身元確認を」行います。
※なお、①~②の方法が困難な場合には、「自身の番号に相違ない旨の本人による申立書」(書式は国税庁ホームページ)によって番号確認を行うことができます。
③雇用関係があって本人に相違ないことが明らかに判断できると認めるときは、身元確認を不要とすることができます。
④代理人から本人のマイナンバーの提供を受ける場合は、代理権、代理人の身元、本人の番号の3つを確認する必要があります。
⑤郵送、オンライン、電話によりマイナンバーの提供を受けることが可能ですが、その場合も手続きに応じた本人確認が必要となります。
⑥本人確認は、マイナンバーの提供を受ける都度おこなう必要があります。ただし、2回目以降の番号確認は、初回に本人確認を行って取得したマイナンバーの記録と照合する方法でも構わないことになっています。
⑦年末調整の事務において、事業主は従業員の扶養親族の本人確認を行う必要はありません。
次回は事前対策についてご紹介します。
苫小牧事務所 所長 古御堂 弘