法人企業の実態(会社標本調査)について
「 税理士 林 俊一のコラム (第4回) 」
先ごろ、国税庁より平成23年度分「会社標本調査」の調査結果が発表されております。
調査対象は活動中の法人の平成23年4月から平成24年3月までの間に終了した事業年度を対象としてとりまとめたものです。
これによると、257万490社のうち、利益計上法人が71万1,478社、赤字計上法人が185万9,012社で、赤字法人の割合は72.3%と過去最悪だった前年度分から0.5ポイント減少したものの、依然、高水準のままとなっているとのことです。
一方、営業収入金額は、1,275兆6,237億円(対前年比5.7%減)で、このうち利益計上法人の営業収入金額は767兆968億円(同1.6%増)、所得金額は33兆9,403億円(同4.6%増)に達しています。
これは、赤字法人割合は高水準ですが、順調に業績を伸ばしている企業もあるということを示しており、企業の二極化が進んでいる実態が見えてきております。
今後、アベノミクス効果により、少しでも赤字法人割合が減少し、企業全体の底上げがされることを、期待するものです。
札幌事務所 所長 税理士 林 俊一