古御堂 弘 - ライブラリー

今事務年度の調査件数は多い!

                                                                                税理士 古御堂 弘のコラム(第20回)

 平成26年10月14日、室蘭市内で法人税調査の立会中に、マナーモードにしていた携帯のバイブが鳴りだした。
 「先生、11月の最終週がまだ空いていますからもう一件調査を入れてもいいでしょうか?」と、岩内事務所の担当者から事前通知の連絡が入った。
「えっ!これで10件目でしょう!勘弁してよ!」と私。
12月の第一週にも予約を入れていたので、札幌事務所の柏樹先生に担当して貰いました。
 また、税務職員の異動時期(7月3日内示から20日前後)には調査が無いはずだからと仙台旅行を計画して航空券やホテルを手配済みのところへ、なんと内示の日に調査予約の連絡が・・・・。
既に、法人特官の調査事案(7月22日~)の予約が入っていたこともあり、翌月以降へ延期して旅行に行ってきましたが、どうなっているの???
 この現象は、平成23年12月に改正された国税通則法により税務調査手続きが一新されたことが影響しているのではないかと思われます。 

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  前事務年度において、国税庁では全職員に対して改正国税通則法の研修等を行っているが、この研修に調査日数を充てたことから調査件数が大幅に縮小され、その反動が今事務年度の調査件数に上積みされ、大幅な増加に繋がったと想定されます。 また、特徴的な点では、アベノミクスの効果測定なのか何年ぶりかに建設関連業を調査重点業種に指定したようで、建設業の調査も増加しています。
 因みに、前年(平成25年7月~6月)私が立会した調査件数は7件でしたのに、今年は上半期(7月~12月)だけで9件と昨年をオーバーしています。

読者の皆さん、いつ税務署から調査の事前通知が来ても良いように万全を期していてください。
 
                         苫小牧事務所 所長税理士 古御堂 弘