緑の詩
私が担当させて頂いている眼科のクリニックの待合室…。
そこには日本を代表する画家 東山魁夷(1908-1999)の【緑の詩】のリトグラフが壁一面に飾られています。
「唐招提寺御影堂障壁画」で有名な東山魁夷ですが、様々な風景の中に白い馬が一頭登場する作品を何点も残しています。
この【緑の詩】もその中の一点です。
東山魁夷はモーツアルトのピアノ協奏曲イ長調第23番(K488)第二楽章の旋律が聞こえたときにふと一頭の白い馬が浮かんできたそうです。
実物を拝見すると、その大きさに圧倒されると共に、吸い込まれてしまいそうな感覚に陥ります。
「私も東山魁夷のファンです」
「また見に来ます」
と仰る患者さんもいらっしゃるそうでクリニックで目の治療を受け、【緑の詩】に心を癒されて帰る患者さんが目に浮かびます。
いつも患者さんでいっぱいのクリニックですが、院長先生も診療が終ったあと【緑の詩】を愛でながら、一日の終わりを噛みしめていらっしゃる時間があるそうです。
そんな時はモーツアルトが脳裏に浮かんでくるのかもしれませんね。
(※画像は展覧会のご案内から引用したものです)