労働保険の年度更新
今年も5月に入り、「労働保険の年度更新」の時期が近づいてきました。
労働保険の年度更新とは、1年に1回、労働保険料を確定して納付するための手続です。
労働保険は労災保険と雇用保険の総称で、その保険料は保険年度(毎年4月1日から翌3月31日まで)ごとに計算し、
その額は原則として労働者に支払われる賃金の総額に、その事業ごとに定められた保険料率を乗じて算出します。
事業主様は6月1日から7月10日までにこの申告・納付の手続を行わなければなりません。
まだ少し先の話に思われるかもしれませんが、7月10日といえば「社会保険の算定基礎届」の提出期限と同じです。
早めに準備をすることにより、余裕をもって作業を進めたいですね。
そこで、年度更新の準備をする上で確認すべきポイントをまとめてみました。
① 雇用保険の免除対象高年齢者の賃金
保険年度の初日(4月1日)において満64歳以上の被保険者(ただし、短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者は除く)については、その年度の当初から雇用保険料が免除されます。これは事業主負担も同様です。
そのため、雇用保険料の基礎となる賃金集計の際は全被保険者の賃金の総額から免除対象者分を控除する必要があります。
② 労働保険の対象とならない代表者や役員の報酬
代表者や役員報酬のみが支払われている役員は対象になりません。
兼務役員については、役員報酬を除く労働者としての賃金部分のみ対象となります。
③ パート・アルバイト等や年度中途退職者の賃金、賞与など
労災保険の場合は、正社員、パート、アルバイトなど名称や雇用形態にかかわらず、すべての労働者に支払った賃金が対象です。
年度中途退職者の賃金や賞与も対象となります。
④ 平成27年度の改正点など
・労災保険の料率が変わります
一部の事業の労災保険料率が改定されています。改定された料率はこちらをご確認ください。
平成26年度の確定保険料は、変更前の料率で、
平成27年度の概算保険料は、変更後の料率で計算することになります。
※労務費率、第2種・第3種特別加入保険料率についても改定されています。
(雇用保険料率は変更なし)
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