100年企業をめざす「事業の承継」 (第22回)
24.M&Aで承継する特徴とメリットは何ですか?
POINT
1 ► 後継者候補がいなくても、外部から後継者候補を広く求められる |
2 ► 売却利益の確保が可能 |
3 ► 雇用の確保 |
◎ 後継者候補がいなくても、外部から後継者候補を広く求められる
中小企業の場合に、まだ後継者が決まっていない企業は 49.4%で、決定企業を少し上回る状況です。さらに、小企業において廃業予定が24.6%に上がります。
中小企業の後継者決定状況
中小企業の経営者にとって、人生をかけ守り育てた企業を廃業することは、本意ではなく苦渋の選択でしょう。さらに、経営が順調な企業が廃業すれば、専門技術や大切な従業員が働く場所を失うなど、経済全体にも損失が伴います。
M&A(Mergers And Acquisitions)は、適任の後継者がいない場合でも、廃業せずに企業の継続が可能です。さらに、優れた技術や技能を伝承し、それを後世に伝えることができます。
◎ 売却利益の確保が可能
売り手経営者にとって、売却利益(創業者利潤)により、まとまった資金を調達することができます。引退後に、ハッピーリタイヤできる生活資金を確保する面でも、大きなメリットです。
◎ 雇用の確保
M&Aで売却する企業経営者は、買い手に対して「企業価値の算定額は低いが、従業員の雇用は保障する会社」を希望する企業が69.6%となっています。
売却価格より従業員の雇用を優先する売り手経営者
これは経営者にとって、夢を語り、汗にまみれ、共に苦労をしてきた従業員は、大切な存在だからです。信頼できる買い手を見つけ、会社が存続することで、従業員の雇用を維持することができます。
次回タイトル
【M&Aで承継するときの注意点はありますか?】
H26.1.15 更新予定です。 どうぞお楽しみに!