なかの語録

100年企業をめざす「事業の承継」(第63回)

64.納税猶予期間中に贈与税が免除されることがあると聞きました

flair POINT

 1 ► 猶予中の贈与税が免除される場合
 2 ► 申告により猶予中の贈与税が免除される場合


◎  猶予中の贈与税が免除される場合
 次の場合に、その該当することとなった日から6ヵ月以内に納税地の所轄税務署長に届出を提出することで、猶予中の贈与税額に相当する贈与税額が免除されることになります。

① 贈与者(前経営者)が死亡した場合
zyuzu.jpg  贈与者が死亡した場合は、特例受贈非上場株式などを、相続または遺贈により取得し
  たとみなされます。贈与時の価額により他の相続財産と合算して相続税を計算するこ
  とになります。そのため、贈与者が死亡したことで、猶予されていた贈与税が免除さ
  れると共に、相続税が課税されることになります。
  しかし、その際に経済産業大臣の確認を受け、一定の要件を満たせば、相続税の納税猶予制度の
  適用を受けることができます。贈与した時点よりも相続の時点の方が、自社株式が上昇している
  場合には有利となります。

② 贈与者(前経営者)が死亡する前に、経営承継受贈者(後継者)が死亡した場合
  贈与者が死亡する前に、経営承継受贈者が死亡した場合は、後継者について相続が発生することに
  なります。猶予されていた贈与税が免除となり、相続税が課税されることになります。
  しかし、相続税について納税猶予制度の適用を受けることが可能です。
 

 ———— 申告により猶予中の贈与税が免除される場合
 経営贈与承継期間の後、次の場合に、その該当することとなった日から2ヵ月以内に、納税地の所轄税務署長に申請書を提出し受理されることで、猶予中の贈与税額のうち一部の贈与税額が免除されることになります。


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info02 次回タイトル
【どんな企業でも、株式納税猶予制度は利用できますか?】
  H27.10.1更新予定です。 どうぞお楽しみに!