100年企業をめざす「事業の承継」(第33回)
34.現状把握を改めて行う必要がありますか?
POINT
1 ► 現状を正しく把握し分析する |
2 ► 5つの視点に基づく現状把握 |
◎ ———— 現状を正しく把握し分析する
事業承継は、最初に企業を取り巻く現状を正しく把握し、分析することが必要になります。
もし、誤った認識の元で事業承継の計画を立てれば、時間と労力がかかるばかりではなく、
不幸な結果を招く可能性もあります。
◎ ———— 5つの視点に基づく現状把握
経営者や後継者が率先して、現状把握することが望ましいです。
しかし、調査には手間がかかりますので、信頼できる専門家や外部協力者に依頼することも
検討しましょう。
把握事項は、次の5つの視点に基づき行います。
① 会社の経営資源の現況
●従業員の数、年齢、個人能力
●資産額および内容、キャッシュ・フローの現状と将来見込み
●定款および登記内容
●自社株式の評価
② 会社の経営リスクの状況
●会社の負債の状況
●会社の市場競争力やニーズについての現状と将来見込み
③ 経営者の所有資産および負債の状況
●保有自社株式
●個人名義の土地・建物、その他の財産の状況
●個人の負債、個人保証などの状況
④ 後継者候補の状況
●親族内(子息・子女等)で後継者候補の有無
●社内や取引先など外部の後継者候補の有無
●後継者候補の能力・適性、年齢、経歴、会社経営に対する意欲など
⑤ 相続発生時に予想される問題点・解決方法
●法定相続人および相互の人間関係
●相続財産の特定、相続税額の把握
次回タイトル
【引退後の生活設計の立て方を教えてください】
H26.7.1 更新予定です。 どうぞお楽しみに!